買取カウンターに、ブランドのバッグと腕時計を持ったお客様が来店しました。査定額は合わせて8万円です。どの身分証を見せてもらうか、身分証に載っていない職業をどう確かめるか、帳簿に何を書くかで、古物商の許可を取ったばかりの店では受付の手が止まりがちです。

古物営業法は、古物を買い受けるときなどに相手方の住所・氏名・職業・年齢を確かめる義務を古物商に課し、確認の方法を施行規則で細かく定めています。金やプラチナを高額で現金買取りする店では犯罪収益移転防止法(犯収法)の取引時確認が重なる場合があり、2027年4月1日からはその対面の確認でICチップの読み取りが原則になります。条文と警察庁の解釈運用基準に沿って、店頭と宅配買取で何を確かめ、どう記録するかを順に整理します。

結論:4項目を確かめ、確認の方法と取引を帳簿に残す

古物商は、古物(いわゆる中古品など)を買い受け、交換し、または売却・交換の委託を受けようとするとき、相手方の真偽を確認するため、住所・氏名・職業・年齢を確認しなければなりません。方法は、この4項目の確認、4項目を書いて署名した文書の交付、電子署名が付いた記録の提供、施行規則で定める措置のいずれかです(古物営業法第15条第1項)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。対面では、運転免許証やマイナンバーカード(個人番号カード)などの身分証明書等の提示を受ける方法が基本です(施行規則第15条第1項)[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。運転免許証などには職業が書かれていないため、職業は買取申込書などで本人から申告を受けます。

対価の総額が1万円未満の取引では、確認と帳簿への記載は不要です(法第15条第2項第1号、規則第16条第1項)。ただし、自動二輪車・原動機付自転車(部分品を含む)、エアコンの室外機・電気温水機器のヒートポンプ、家庭用ゲームソフト、CD・DVDなど、電線、金属製のグレーチング、書籍は、金額にかかわらず確認が必要です(規則第16条第2項)[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。このうち室外機・ヒートポンプ・電線・グレーチングは、2025年10月1日施行の改正で加わりました[警察庁]。

取引の年月日や品目、相手方の4項目、とった確認の方法は帳簿等に記載し(法第16条)、最終の記載をした日から3年間保存します(法第18条)。確認や記載、保存の義務に違反すると、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象になります(法第33条)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。

金・白金(プラチナ)などの貴金属や宝石を、代金の支払が現金で200万円を超えて売買するときは、犯収法の取引時確認が上乗せされます[警察庁]。2027年4月1日からは、その対面の取引時確認でICチップの読み取りが原則になります[警察庁]。一方、古物営業法の確認方法は身分証明書等の提示で、ICチップの読み取りまでは求めていません(規則第15条第1項)。

古物営業法の本人確認とは

古物商に課される3つの義務。相手方の確認、住所・氏名・職業・年齢、法第15条第1項。不正品の申告、疑いがあれば直ちに、警察官へ申告する。帳簿等への記載、取引のたびに記載、3年間保存する
古物営業法第15条・第16条・第18条をもとに整理。相手方は取引の任に当たる自然人で、法人との取引でも担当者を確認します(警察庁の解釈運用基準)。

古物営業法は、盗品等の売買の防止と速やかな発見を図り、窃盗などの犯罪を防いで被害の迅速な回復に役立てることを目的としています(第1条)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。古物商の本人確認義務は、誰から何を受け取ったかを後からたどれるようにする仕組みです。

確認が必要になるのは、古物の買受け、交換、売却の委託、交換の委託の4つの場面です(法第15条第1項)。警察庁の「古物営業法等の解釈運用基準」(2026年5月)によると、確認する相手方は現に取引の任に当たっている自然人です。売買の当事者が法人でも、取引の担当者本人を確認します[警察庁]。

古物商の義務は、相手方の確認、不正品の申告、帳簿等への記載の3つに整理できます。買受けなどの際に不正品の疑いがあると認めたときは、直ちに警察官に申告しなければなりません(法第15条第3項)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。不正品とは犯罪に当たる行為で得られた物を指し、窃盗などの財産犯の被害品より広い概念とされています[警察庁]。

対面での確認方法は4つ

店頭での本人確認方法は、古物営業法第15条第1項と施行規則第15条に沿って、次のいずれかで行います[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。

方法根拠現場での注意
身分証明書等の提示を受ける(または相手方の身元を確かめるに足りる人に問い合わせる)法第15条第1項第1号、規則第15条第1項運転免許証やマイナンバーカードなど、住所・氏名・年齢または生年月日を証する書類を見る。職業は申告を受ける
4項目を書いて署名した文書の交付を受ける法第15条第1項第2号、規則第15条第2項従業者の面前で、万年筆やボールペン等により明瞭に書いてもらう
タッチペン等の器具で氏名を筆記させる規則第15条第3項第10号4項目の申出を受け、従業者の面前で書かせた氏名を画面に明瞭に表示させる
電子署名が行われた記録の提供を受ける法第15条第1項第3号認定を受けた事業者が証明する電子署名に限られ、主にオンラインで使う

旅券(パスポート)は、所持人記入欄に発行元の了承なく住所を書き込めるため、住所を証する資料とはいえず、身分証明書等に含まれません。タッチペンの方法では、指で書かせる方法や、マウスの軌跡やキーボードの入力で氏名を表示させる方法は認められません[警察庁]。署名した文書やタッチペンで受けた住所・氏名などが真正でない疑いがあるときは、身分証明書等の提示を受けるなどして確かめます(規則第15条第2項・第3項第10号)[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。

規則第15条第1項は提示を受けることを定めており、非対面の一部の方法と違って、書類のコピーの保存は条件になっていません。マイナンバーカードについて、警察庁は犯収法の解説で、個人番号の収集等は他の法令で禁止されているとして、番号を書き写さず、裏面の写しを取らないよう示しています[警察庁]。古物の買取でも、マイナンバーは書き写さない・コピーしない運用にしておくと安全です。扱いの詳細はマイナンバーカードのコピーは渡していい?で解説しています。

確認がいらないケースと1万円未満の例外品目

1万円未満でも確認する品目。乗り物、自動二輪車・原付、部分品も対象。記録媒体と書籍、ゲームソフト・CD等、書籍も金額を問わない。金属製品、室外機・ヒートポンプ、電線・グレーチング
古物営業法施行規則第16条第2項による。室外機・ヒートポンプ・電線・金属製グレーチングは2025年10月1日から。対価の総額は一度に持ち込まれた物品の合計で判断します(警察庁)。

確認がいらないのは、対価の総額が1万円未満の取引と、自分が売却した物品をその売却の相手方から買い受ける場合です(法第15条第2項)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。この1万円は消費税を含まない額と解され、消費税を除いて1万円以上なら確認と帳簿への記載が必要です[警察庁]。

対価の総額は、一度に持ち込まれた物品の対価をすべて足した額で判断し、1点ごとの単価では判断しません。数回に分けて持ち込まれ、各回の総額が1万円に満たない場合は免除されます。ただし、正当な理由なく数回に分けて売ることを希望する相手方については、警察官への申告義務が生じる場合があります[警察庁]。

次の品目は、1万円未満でも確認と帳簿への記載が必要です(規則第16条第2項)[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。補足欄は警察庁の解釈運用基準によります[警察庁]。

品目根拠補足
自動二輪車・原動機付自転車規則第16条第2項第1号部分品も含む。ねじ、ボルト、ナット、コードなど汎用性の部分品は除く
エアコンの室外機・電気温水機器のヒートポンプ同項第2号2025年10月1日から。室内機の有無を問わない
家庭用ゲームソフト同項第3号パソコン用のゲームソフトも含み、形態を問わない
CD・DVDなど同項第4号音楽や映画を記録したCD・DVD・ブルーレイディスク等。カセットテープなどは対象外
電線同項第5号2025年10月1日から。素材を問わない。LANケーブル、延長コード、充電ケーブルは対象外
金属製のグレーチング同項第6号2025年10月1日から。側溝のふたなどに使う格子状のもの。コンクリート製・FRP製は対象外
書籍同項第7号帳簿には同じ人から同時に受け取った分をまとめて記載できる

室外機などの追加は、金属類を狙う窃盗の急増を受けたもので、盗まれた金属製物品が1万円未満で取引される実態もあったとされています[警察庁]。本来の用法で使えない状態の室外機や電線のくずは、盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律の特定金属くずに当たる可能性があり、その場合は同法の本人確認と取引記録の作成が必要です[警察庁]。

宅配買取・オンライン買取(非対面)の確認方法

インターネットや電話で申込みを受ける宅配買取・オンライン買取では、申し出を受けた住所・氏名などが真正か、なりすましでないかを、書類の郵送や画像の送信などを組み合わせて確かめます[警視庁]。施行規則第15条第3項に規定された主な方法は次のとおりで、郵便や画像を使う方法では住所・氏名・職業・年齢の申出を受けることも要件です[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。

  • 印鑑登録証明書と、その印鑑を押印した書面の送付を受ける(第1号)
  • 本人限定受取郵便物等を送り、到達を確かめる(第2号)。代金を本人限定受取郵便物等で送ることを約束する方法もある(第3号)
  • 住民票の写し等の送付、または身分証明書等のICチップ情報か、古物商が提供するソフトウェアで撮影させた身分証明書等の画像の送信を受け、その住所へ転送しない書留郵便や宅配便などを送って到達を確かめる(第4号)
  • 身分証明書等・住民票の写し等の写し2点、または写し1点と6か月以内の公共料金の領収証書などの送付を受け、転送しない郵便物等を送って到達を確かめる(第5号)
  • 住民票の写し等の送付を受け、その名義の預貯金口座に代金を振り込む(第6号)。身分証明書等の写しの送付、転送しない郵便物等の送付、本人名義の口座への振込みを組み合わせる方法もある(第7号)
  • ソフトウェアで撮影させた容貌と写真付き身分証明書等の画像(第8号)、または容貌の画像と写真付き身分証明書等のICチップ情報(第9号)の送信を受ける
  • 地方公共団体情報システム機構が発行した署名用電子証明書と、電子署名が行われた住所・氏名・職業・年齢の記録の提供を受ける(第11号。古物商が署名検証者である場合に限る)

警視庁は、免許証等のコピーや住民票の写しを送ってもらうだけでは違反になると注意しています。住民票の「写し」は市区町村の窓口で取得する証明書のことで、コピーではありません。転送しない取扱いの書留等(いわゆる転送不要郵便など)は宛先で受領印をもらうものに限られ、営業所留めや集合ポストへの配達、隣への預け置きは当たりません[警視庁]。

画像の送信を受ける方法を利用する場合、加工できる画像や事前に撮影された画像は認められず、表面だけでなく裏面や厚みなどの特徴も撮影してもらいます。マイナンバーカードは裏面に個人番号が記載されているため、裏面の画像は受け取らないようにします[警視庁]。

法人との非対面の取引でも、確認するのは法人の取引担当者の住所・氏名・職業・年齢です[警視庁]。都道府県によっては独自の定めが加わる場合もあるため、営業所のある都道府県の公安委員会・警察署に確認してください。

帳簿への記載・保存と罰則

古物を受け取ったり引き渡したりしたときは、その都度、次の事項を帳簿等に記載するか、電磁的方法で記録します(法第16条)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。

1

取引の年月日

2

古物の品目と数量

3

古物の特徴

4

相手方の住所・氏名・職業・年齢

5

とった確認の措置の区分(身分証明書等による確認や規則で定める措置では、区分と方法)

「その都度」は受け取りや引渡しのたびごとの意味で、1週間分や1か月分をまとめて書くことは認められません。POSシステムの記録も、5つの事項を網羅していれば電磁的方法による記録に当たります。生年月日を書けば年齢の記載とみなすことができ、書籍は「『書名』外○冊」のようにまとめて書けますが、CD・DVD等は1品ごとに書きます[警察庁]。

帳簿は規則の様式(別記様式第15号)のほか、取引伝票などで代えることもでき、伝票は取引の順にとじ合わせます(規則第17条)。買い取った古物を商品として売るときにも記載が必要なのは、美術品類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車・原動機付自転車(自動車などは部分品を含む)です(規則第18条第1項)。非対面で写しや画像を使う方法では、その写しや画像を帳簿等と一緒に保存することが条件です(規則第15条第3項第4号・第5号・第7号・第8号)[e-Gov法令検索(古物営業法施行規則)]。

帳簿等は最終の記載をした日から3年間営業所に備え付け、電磁的方法の記録は記録をした日から3年間、営業所で直ちに書面に表示できるようにして保存します。帳簿等をなくしたり壊したりしたときは、直ちに所轄の警察署長に届け出ます(法第18条)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。データは本社や本部で一括管理してもよいとされますが、各営業所で印刷できる機器を備えておく必要があります[警察庁]。

確認の義務(法第15条第1項)や帳簿等の保存(法第18条第1項)に違反した者、必要な記載をしなかったり虚偽の記載をしたりした者(法第16条)は、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金に処されます(法第33条)[e-Gov法令検索(古物営業法)]。「懲役」と書かれた資料もありますが、2025年6月1日に懲役と禁錮は拘禁刑に一本化されています[e-Gov法令検索(刑法)]。

貴金属の買取で重なる犯収法の取引時確認

貴金属の買取で確かめる順番。古物営業法、1万円以上か例外品目か、4項目を確認し記載。犯収法、現金で200万円を超えるか、目的と職業も確認。2027年4月から、ICチップを読み取る、券面と照合する
警察庁「犯罪収益移転防止法の概要」と施行規則の改正に係るQ&A(No.12・16)をもとに整理。ICチップの読み取りは、犯収法の対面の取引時確認で原則になる方法です。

金・白金・銀とその合金、ダイヤモンドなどの宝石や真珠、これらの製品の売買を業として行う事業者は、犯収法の特定事業者「宝石・貴金属等取扱事業者」に当たり、古物商や質屋も含まれます。取引時確認が必要になるのは、代金の支払が現金で200万円を超える宝石・貴金属等の売買契約の締結です[警察庁]。店が買い取る場合も売る場合も、貴金属等の売買契約に当たります。

確認する事項は、本人特定事項(氏名・住居・生年月日)、取引を行う目的、職業で、顧客が法人なら事業の内容と実質的支配者なども確認します。確認記録は契約が終了した日などから、取引記録は取引の日から、それぞれ7年間保存します。疑わしい取引の届出も義務で、盗まれた宝石を古物商で売却するような場合も届出の対象です。古物商の届出先は都道府県公安委員会で、窓口は管轄の警察署です[警察庁]。

200万円以下でも、1回の金額を減らすために取引を分割したことが一見して明らかなものは1つの取引とみなされます。マネー・ローンダリングの疑いがある取引や、同種の取引と態様が著しく異なる取引も、金額にかかわらず確認の対象です[警察庁]。

2026年3月6日に公布された犯収法施行規則の改正命令により、2027年4月1日から、対面でICチップ付きの写真付き本人確認書類の提示を受けたときは、ICチップの情報を読み取って画面に表示する方法が原則になります[警察庁]。警察庁のQ&Aによると、対象はマイナンバーカード、運転免許証、在留カード、特別永住者証明書、旅券などで(No.5)、少なくとも氏名・住居・生年月日・写真を読み取り(No.16)、券面と照合する必要があります(No.12)。施行前に取引時確認を済ませた顧客は、確認し直す必要はありません(No.1)[警察庁]。

古物営業法の確認では、ICチップの読み取りは法律上の義務ではありません。ただ、券面とICチップの情報が合わなければ書類の偽変造が考えられるため(No.25)[警察庁]、犯収法の対象にならない買取りでも読み取りを取り入れることは、確認の質を上げる選択になります。同じ受付で両方を満たすには、次の順で判定します。

1

買受け・交換・売却の委託・交換の委託のどれに当たるかを確かめる

2

対価の総額が1万円以上か、金額を問わない品目かを確かめ、該当すれば4項目を確認して帳簿に記載する

3

貴金属等の売買で代金を現金で200万円を超えて支払うかを確かめ、該当すれば取引を行う目的なども確認し、確認記録と取引記録を作る

4

2027年4月1日以降に3に当たり、ICチップ付きの写真付き書類の提示を受けたときは、ICチップを読み取って券面と照合する

住所・氏名・生年月日・職業は両方の法律で重なるため、買取申込書に取引を行う目的の欄を加えておけば、1回の記入で両方の項目がそろいます。旅券は古物営業法の身分証明書等に含まれないため、両方の確認には運転免許証やマイナンバーカードなどを案内すると受付が一度で済みます。詳しくは取引時確認と本人確認の違いとは?、犯収法改正で2027年4月から対面の本人確認はどう変わる?、対面本人確認でICチップを読み取る手順で解説しています。

買取カウンターでICチップの読み取りを始めるには

マイナドライブIDは、三井住友カードの決済端末stera(stera terminal standard・stera terminal unit・stera terminal mobile)と、Androidのスマートフォン・業務用ハンディ端末(NFCでICチップを読み取れる機種に限ります)で動く本人確認の業務アプリです。買取カウンターでは、お客様がカードをかざし、暗証番号もお客様自身が入力するため(stera端末はお客様側の画面のタッチパネル、Android端末は端末画面のテンキー)、スタッフは暗証番号を聞かず、控えもしません。読み取れるのは、マイナ免許証(4桁の暗証番号で免許情報と顔写真)、従来のIC運転免許証(暗証番号1で本籍を除く記載事項、暗証番号2も入力すると顔写真)、マイナンバーカード(4桁の暗証番号で氏名・住所・生年月日・性別の4情報、券面の14桁の番号で顔写真も。個人番号は読み取りません)、在留カード・特別永住者証明書(暗証番号の代わりに券面右上の12桁の番号を入力して、在留資格・在留期間などの記載事項と顔写真)です。顔写真は端末画面に表示されて担当者が本人の顔と見比べられますが、職業は免許証に記録されていないため、買取申込書などで別に確認する必要があります。

このアプリはデータ最小化を前提に、暗証番号の値、ICチップの生データ、標準運用での顔写真画像を基幹システムへ送らず、合意した項目だけをHTTPS POSTで買取システムなどの基幹システムへ連携できます(認証はmTLS・OAuth2・HMAC署名から選択)。読み取ったICチップの情報を外部へ送らなくても、端末画面での照合で確認は完結でき、警察庁Q&A(No.41)の「読み取ったICチップ情報をいずれかへ送信する必要はありません」という回答とも整合します[警察庁]。旅券の読み取りには対応していません。マイナンバーカードは、4桁の暗証番号では氏名・住所・生年月日・性別の4情報、券面の14桁の番号を入力すると顔写真も読み取れます。犯罪収益移転防止法の取引時確認に使う場合、読み取る項目(氏名・住居・生年月日・写真)と券面との照合を自社の確認手順に組み込めるかは、法務担当・顧問弁護士に確認してください。

1

店頭と宅配買取の本人確認業務について、金額・品目ごとの確認方法と、買取申込書・帳簿の記載項目を整理する。

2

ICチップから読み取りたい項目と、帳簿や確認記録への反映方法を決める。

3

使う端末(stera端末、またはAndroidのスマートフォン・業務用ハンディ端末)と既存システムの連携可否を確認する。

4

マイナドライブIDのデモ・連携相談をこちらの申し込みフォームから申し込む。

まとめ:行為・金額・品目の順に判定する

古物営業法の本人確認は、買受けなどの場面に当たるか、対価の総額が1万円以上か、金額を問わない品目かの順に判定し、住所・氏名・職業・年齢と確認の方法を帳簿に残すのが基本です。貴金属を現金で200万円を超えて売買する取引では犯収法の取引時確認が重なり、2027年4月1日からは対面でICチップの読み取りと券面の照合が原則になるため、買取申込書と受付の手順を早めに見直しておくと移行が円滑になります。

FAQ

よくある質問

Q. 古物商の本人確認では何を確認しますか。
古物営業法第15条により、古物を買い受けるときなどに相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認します。対面では運転免許証やマイナンバーカードなどの身分証明書等の提示を受ける方法が基本で、書類に載っていない職業は買取申込書などで申告を受けます。確認の方法と取引の内容は帳簿等に記載し、3年間保存します。
Q. 1万円未満の買取でも本人確認が必要な品目はありますか。
あります。対価の総額が1万円未満の取引は原則として確認と帳簿への記載が不要ですが、自動二輪車・原動機付自転車、家庭用ゲームソフト、CD・DVDなど、書籍、エアコンの室外機・電気温水機器のヒートポンプ、電線、金属製のグレーチングは金額にかかわらず必要です。対価の総額は、一度に持ち込まれた物品の合計で判断します。
Q. パスポートは古物営業法の本人確認に使えますか。
警察庁の解釈運用基準では、旅券は所持人記入欄に発行元の了承なく住所を書き込めるため住所を証する資料とはいえず、施行規則の身分証明書等に含まれないとされています。店頭では運転免許証やマイナンバーカードなど、住所が記載された身分証明書等の提示を受けてください。
Q. 宅配買取で免許証のコピーを送ってもらえば本人確認になりますか。
コピーを受け取るだけでは足りません。警視庁は、免許証等のコピーや住民票の写しを送ってもらうだけでは違反になるとしています。コピーを使う場合は、その住所へ転送しない書留郵便等を送って到達を確かめ、本人名義の口座へ代金を振り込むなど、施行規則に定められた措置を組み合わせます。
Q. 貴金属の買取で犯収法の取引時確認が必要になるのはどんなときですか。
金・白金・銀やその合金、ダイヤモンドなどの宝石、これらの製品を、代金の支払が現金で200万円を超えて売買するときです。氏名・住居・生年月日に加えて取引を行う目的と職業を確認し、確認記録と取引記録を7年間保存します。2027年4月1日からは、対面でICチップ付きの写真付き本人確認書類の情報を読み取り、券面と照合することが原則になります。