車を運転するお客様の免許を確かめるレンタカー店や、買取店の受付用に「免許証リーダー」を調べると、スマートフォンのアプリ、パソコンにつなぐ機器、業務端末が並び、どれを選ぶか迷います。
従来の運転免許証とマイナ免許証では使えるアプリも暗証番号の仕組みも違うため、警察庁などの資料をもとに3つの方法と選び方を整理します。
結論:免許証リーダーはICチップを読む機器やアプリの総称
免許証リーダーは、運転免許証やマイナ免許証のICチップに記録された情報を読み取る機器やアプリの総称です。マイナンバーカードの券面には運転免許の種類や有効期間の末日などが記載されないため、マイナ免許証の確認はICチップの読み取りが前提です[デジタル庁]。形は以下の3つです。
| 形 | 用意するもの | 読めるカードの例 | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| スマートフォンのアプリ | NFC対応のスマートフォン | 警察庁のアプリはマイナ免許証のみ | 本人の確認、件数の少ない受付 |
| パソコン+ICカードリーダー | パソコン、ICカードリーダー、ソフト | ソフトによる | 受付のパソコンで確認 |
| 業務端末 | 決済端末や業務用ハンディ端末と業務アプリ | 業務アプリによる | 店頭、配達先・訪問先 |
用途別のおすすめは、自分のマイナ免許証を確かめるだけなら警察庁の無料のアプリ(スマートフォン版・パソコン版)[警察庁]、受付のパソコンでまとめて確かめるならICカードリーダー、店頭や配達先の受付に組み込むなら読み取り機能のある業務端末です。店頭では、読みたいカード、本人による暗証番号の入力、記録・連携、持ち運びの4点で選びます。ICチップの中身は免許証のICチップには何が入っている?で解説しています。
スマートフォンのアプリで読む
警察庁の「マイナ免許証読み取りアプリ」は、App Store、Google Play、Microsoft Storeから無料で入手でき、スマートフォン版にはNFCと拡張Lc/Leに対応した機種が必要です。対応OSは警察庁の専用サイトで確認してください。マイナ免許証専用で、従来の運転免許証には対応していません[警察庁]。
読み取った免許情報は端末の外へ送信されず、利用者の端末に保存できるのはスマートフォン版で最大10件、パソコン版で最大100件です。スマートフォン版だけで利用できる機能として、有効期間の末日が近づくと知らせるプッシュ通知もあり、免許の更新時期の確認に使えます(2026年10月時点)[警察庁]。従来の運転免許証のICチップを読むアプリは、民間企業も提供しています。
パソコン(PC)とICカードリーダーで読む
警察庁のアプリのパソコン版はWindowsとMacで動き、機種によっては別にICカードリーダーが必要です。対応するICカードリーダーの一覧は警察庁が公開しており、スマートフォンを代わりには使えません[警察庁]。受付のパソコンで確認をまとめるのに向きますが、お客様が暗証番号を入力する位置と画面の向きを決めておく必要があります。OSの更新への対応やサポートの範囲も、導入前に確かめておきます。
店頭で選ぶときの4つの確認点
| 確認点 | 確かめること |
|---|---|
| 対応カード | 従来の運転免許証、マイナ免許証、在留カードなどを読めるか |
| 暗証番号の入力 | お客様が自分で入力でき、番号が周りから見えないか |
| 表示・記録・連携 | 券面と見比べやすいか、どの項目をどのシステムへ記録するか |
| 持ち運び | 店頭だけか、配達先や訪問先にも持ち出すか |
従来のIC運転免許証は4桁の暗証番号が2組あり、1組目で本籍と写真以外の券面の情報、2組目で本籍と写真を確認でき、3回続けて誤るとロックされます[愛知県警察]。マイナ免許証の暗証番号は数字4桁で、10回連続で誤るとロックされます[警察庁]。
犯罪収益移転防止法(犯収法)の特定事業者は、2027年4月1日から、対面の取引時確認でICチップ付きの写真付き本人確認書類のICチップを読み取る方法が原則になります。警察庁のQ&Aは、少なくとも氏名・住居・生年月日・写真を読み取り(No.16)、券面と照合する(No.12)としています。民間企業のアプリも使えますが、なりすましを防ぐ趣旨に照らして必要な要素を満たすことが求められ(No.20・21)、読み取り装置を事業者が用意したものに限ることもできます(No.15)[警察庁]。住所を変更した人は、ICチップの住所が変更前のままのことがあり、その場合は券面に記載された変更前の住所とも照らし合わせます(No.13)。
従来の運転免許証で写真まで読むには2組目の暗証番号も要るため、2組とも入力してもらう前提で選びます。特定事業者でない事業者が同じ手順を採るのは、法律上の義務ではなく、確認の質を上げる選択です。暗証番号が分からないときは本人確認で暗証番号が分からないときの対応を参考にしてください。
店頭や配達先で免許証のICチップを読み取るには
マイナドライブIDは、三井住友カードの決済端末stera(stera terminal standard・stera terminal unit・stera terminal mobile)と、Androidのスマートフォン・業務用ハンディ端末(NFCでICチップを読み取れる機種に限ります)で動く本人確認の業務アプリで、Android端末なら配達先や訪問先にも持ち運べます。お客様がカードをかざして暗証番号も自分で入力し(stera端末はお客様側の画面のタッチパネル、Android端末は端末画面のテンキー)、スタッフは番号を聞かず、控えもしません。読み取れるのは、マイナ免許証(4桁の暗証番号で免許情報と顔写真)、従来のIC運転免許証(暗証番号1で本籍を除く記載事項、暗証番号2も入力すると顔写真)、マイナンバーカード(4桁の暗証番号で氏名・住所・生年月日・性別の4情報、券面の14桁の番号で顔写真も。個人番号は読み取りません)などです。顔写真は端末画面に表示され、担当者が本人の顔と見比べられます。
このアプリは、暗証番号の値、ICチップの生データ、標準運用での顔写真画像を基幹システムへ送らないデータ最小化の設計で、合意した項目だけをHTTPS POSTで連携できます(認証はmTLS・OAuth2・HMAC署名から選択)。ICチップの情報を外部へ送らなくても端末画面での照合で確認は完結し、警察庁のQ&A(No.41)の「読み取ったICチップ情報をいずれかへ送信する必要はありません」とも整合します[警察庁]。旅券には対応していません。マイナンバーカードは、4桁の暗証番号では氏名・住所・生年月日・性別の4情報、券面の14桁の番号を入力すると顔写真も読み取れます。犯収法の取引時確認に使う場合、読み取る項目(氏名・住居・生年月日・写真)と券面との照合を自社の確認手順に組み込めるかは、法務担当・顧問弁護士に確認してください。
受付で確かめるカードと、読み取る場所を整理する。
読み取る項目と、予約や会員情報への反映方法を決める。
使う端末(stera端末、またはAndroidのスマートフォン・業務用ハンディ端末)と既存システムの連携可否を確認する。
マイナドライブIDのデモ・連携相談をこちらの申し込みフォームから申し込む。
まとめ:読みたいカードと受付の流れで選ぶ
どの形を選ぶかは、読みたいカード、暗証番号の入力、記録・連携、持ち運びの4点を、自社の受付の流れに当てはめて決めましょう。
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